イスラエルの12部族

2015/07/05

教理

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神のイスラエルと生来のイスラエル

聖書は、神とイスラエルの家との新しい契約について述べています。

エレミヤ 31:31-34
31 「見よ,日がやって来る」と,エホバはお告げになる,「わたしはイスラエルの家およびユダの家と新しい契約を結ぶ。32 それは,わたしが彼らの父祖たちの手を取ってエジプトから連れ出した日に彼らと結んだ契約のようなものではない。『わたしが彼らの夫としての所有権を持っていたにもかかわらず,彼らはわたしのその契約を破った』と,エホバはお告げになる」。
33 「これこそ,わたしがそれらの日の後にイスラエルの家と結ぶ契約だからである」と,エホバはお告げになる。「わたしは彼らの内にわたしの律法を置き,彼らの心の中にそれを書き記す。そして,わたしは彼らの神となり,彼らはわたしの民となるであろう」。
34 「そして,彼らはもはや各々その友を,各々その兄弟を教えて,『エホバを知れ!』とは言わない。彼らはその最も小なる者からその最も大なる者に至るまで,皆わたしを知るからである」と,エホバはお告げになる。「わたしは彼らのとがを許し,彼らの罪をもはや思い出さないからである」。

イスラエルの12部族と結ぶ新しい契約の目的は罪の許しであることが分かります。
では契約の対象であるイスラエルの12部族は誰でしょうか。

それは、生来のイスラエルの12部族ではありえません。
なぜなら、生来のイスラエルはメシアを退けたために神の目的の成就における立場を失ったからです。

聖書は、2種類のイスラエルについて述べています。

ローマ 9:6-8
6 しかし,これは神の言葉がついえたというようなことではありません。イスラエルから[出る]者がみな真に「イスラエル」なのではないからです。7 また,アブラハムの胤だからといって,彼らがみな子供なのでもありません。むしろ,「『あなたの胤』と呼ばれるものはイサクを通してであろう」とあります。8 つまり,肉による子供が真に神の子供なのではなく,約束による子供が胤とみなされるのです。

肉による子供生来のイスラエル
約束による子供約束の胤

この約束の胤は生来のイスラエルと異邦人(諸国民)の両方から取られます。

ガラテア 3:27-29
26 現にあなた方は皆,キリスト・イエスに対する信仰によって神の子なのです。27 キリストへのバプテスマを受けたあなた方は皆キリストを身に着けたからです。28 ユダヤ人もギリシャ人もなく,奴隷も自由人もなく,男性も女性もありません。あなた方は皆キリスト・イエスと結ばれて一人の[人]となっているからです。29 さらに,キリストに属しているのであれば,あなた方はまさにアブラハムの胤であり,約束に関連した相続人です

約束の胤は「神のイスラエル」と表現されています。

ガラテア 6:15-16
15 割礼も無割礼も重要ではなく,ただ新しく創造されることが[重要]なのです。16 そして,この行動の規準にしたがって整然と歩むすべての人,その人たちの上に,そうです神のイスラエルの上に,平和と憐れみとがありますように。

地から買い取られた144,000人

それらのアブラハムの胤は啓示によると地から買い取られた144,000人と表現されています。

啓示 5:9-10
9 そして彼らは新しい歌を歌って言う,「あなたは巻き物を受け取ってその封印を開くにふさわしい方です。あなたはほふられ,自分の血をもって,あらゆる部族と国語と民と国民の中から神のために人々を買い取ったからです。10 そして,彼らをわたしたちの神に対して王国また祭司とし,彼らは地に対し王として支配するのです」。

啓示 14:3
3 そして彼らは,み座の前および四つの生き物と長老たちの前で,新しい歌であるかのような[歌]を歌っている。地から買い取られた十四万四千人の者でなければ,だれもその歌を学び取ることができなかった。

そしてこれらの地から買い取られたアブラハムの胤である144,000人は啓示7章で象徴的なイスラエルの12部族から12,000人ずつ均等に取られることが示されています。

啓示 7:4-8
4 そしてわたしは,証印を押された者たちの数を聞いたが,それは十四万四千であり,イスラエルの子らのすべての部族の者たちが証印を押された。
5 ユダの部族の中から一万二千人が証印を押され,
ルベンの部族の中から一万二千人,
ガドの部族の中から一万二千人,
6 アシェルの部族の中から一万二千人,
ナフタリの部族の中から一万二千人,
マナセの部族の中から一万二千人,
7 シメオンの部族の中から一万二千人,
レビの部族の中から一万二千人,
イッサカルの部族の中から一万二千人,
8 ゼブルンの部族の中から一万二千人,
ヨセフの部族の中から一万二千人,
ベニヤミンの部族の中から一万二千人が証印を押された。

地から買い取られたアブラハムの胤である144,000人は、
あらゆる部族と国語と民と国民の中から
つまりイスラエルの子らのすべての部族から
いわば均等に、つまり公平に取られていることが分かります。

それで、
あらゆる部族と国語と民と国民 = イスラエルの子ら
と理解できます。

また、この象徴的なイスラエルの各部族から均等に取られるとされる人数の12,000は文字どおりの数とは理解できません。なぜならあらゆる部族と国語と民と国民の数は12部族ではないからです。

それで、イスラエルの12部族も、12,000人も象徴的な数であることが分かります。では象徴的な12部族から来る象徴的な12,000人の合計の144,000人を文字どおりの数と主張できますか。

そのように推論することはできません。

むしろそれは、アブラハムの胤が地のあらゆる民族から、つまり人類の「世」から公平に取られることを象徴している数です。

しかし、ものみの塔協会は、それを文字どおりの数であると主張し、アブラハムの胤、新しい契約、天的クラス、地的クラスに関する正しい理解の欠如を露呈しています。

では、話を元に戻して、

象徴的なイスラエルの12部族は人類の世を表す。

アブラハムの約束の胤の144,000人は「世」つまりあらゆる部族と国語と民と国民から均等に取られます。

イスラエルの12部族 = 世、なのです。

以下の聖句もこの理解の正しさを示しています。

マタイ 19:28
28 イエスは彼らに言われた,「あなた方に真実に言いますが,再創造のさい,人の子が自分の栄光の座に座るときには,わたしに従ってきたあなた方自身も十二の座に座り,イスラエルの十二の部族を裁くでしょう。

コリント第一 6:2
2 . . . あなた方は,聖なる者たちが世を裁くことを知らないのでしょうか。

イスラエルの12部族とは、人類の「世」であることが分かります。

それで、エレミヤで予言されている、神が新しい契約を結ぶイスラエルの12部族は人類の「世」のことです。

神は、イエスの犠牲に基づく新しい契約に従って人類の世の罪を許すと約束されています。

エレミヤ 31:31-34
31 「見よ,日がやって来る」と,エホバはお告げになる,「わたしはイスラエルの家およびユダの家と新しい契約を結ぶ。32 それは,わたしが彼らの父祖たちの手を取ってエジプトから連れ出した日に彼らと結んだ契約のようなものではない。『わたしが彼らの夫としての所有権を持っていたにもかかわらず,彼らはわたしのその契約を破った』と,エホバはお告げになる」。
33 「これこそ,わたしがそれらの日の後にイスラエルの家と結ぶ契約だからである」と,エホバはお告げになる。「わたしは彼らの内にわたしの律法を置き,彼らの心の中にそれを書き記す。そして,わたしは彼らの神となり,彼らはわたしの民となるであろう」。
34 「そして,彼らはもはや各々その友を,各々その兄弟を教えて,『エホバを知れ!』とは言わない。彼らはその最も小なる者からその最も大なる者に至るまで,皆わたしを知るからである」と,エホバはお告げになる。「わたしは彼らのとがを許し,彼らの罪をもはや思い出さないからである」。

テモテ第一 2:5-6
5 神はただひとりであり,また神と人間との間の仲介者もただひとり,人間キリスト・イエスであって,6 この方は,すべての人のための対応する贖いとしてご自身を与えてくださったのです。

マタイ 26:27-28
27 また,杯を取り,感謝をささげてからそれを彼らに与え,こう言われた。「あなた方はみな,それから飲みなさい。28 これはわたしの『契約の血』を表わしており,それは,罪の許しのため,多くの人のために注ぎ出されることになっているのです。

キリストの犠牲の血による新しい契約の目的は全人類の罪の許し。

バプテスマのヨハネはイエスを世の罪を取り去る子羊と紹介しました。

ヨハネ 1:29
29 次の日,彼は,イエスが自分のほうに来るのに目を留めて,こう言った。「見なさい,世の罪を取り去る,神の子羊です!

それで、全人類が新しい契約に預かるように招かれています。
ですから、キリストを受け入れた人は皆、罪の許しと神との和解のため新しい契約に与る必要があります。
そして主の晩餐の際の表象物に与かることによってキリストの死の意義をふれ告げるよう命じられています。

また象徴的なイスラエルの12部族つまり人類の世から公平に天の王国のために小さな群れが取られます。

新しい契約に入っている人類の世から取られた小さな群れに天の王国が与えられるとなります。
新しい契約は天に召されている人だけのものではなく全人類のためのものです。

ヨハネ第一 2:2
2 そして彼はわたしたちの罪のためのなだめの犠牲です。ただし,わたしたちの[罪]のためだけではなく,全世界の[罪]のためでもあります

まとめ

イスラエルの12部族は人類の世を表し、
神は、キリストの血により人類の世と新しい契約を結び、
罪の許しを可能にし人類の救出を達成なさいます。

律法契約と新しい契約の対比

律法契約
神と生来のイスラエル民族との間の契約
目的は罪を明かにするため(生来のイスラエルは罪人のサンプル)
実体であるキリストへ導く影(模型)あるいは養育係

新しい契約
神と全人類との契約
目的は全人類の罪の許しのため
実体であるキリストによりアダムの失った命の祝福が回復される


ものみの塔協会の間違った教え
新しい契約は天的クラスだけのもの
天的クラスの数は文字どおりの数の144,000人

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プロフィール



1972年にバプテスマを受けてクリスチャンになりました。

その後、エホバの証人として宣教活動を40年ほど行い、長老のときに「ものみの塔協会」の方針と異なる立場をとったために長老を削除されました。

長年のエホバの証人としての人生は「ものみの塔協会」の崇拝の様式とキリストの教えとの不調和を経験することになり、「ものみの塔協会」の始まりからの歴史をインターネットを用いて調査し、この団体がロスチャイルド資本によるシオニズム運動の器として始まったこと、宗教組織を利用したロスチャイルド資本の国際投資企業であること、小児性愛者の不適切な扱い、預言や教理上の破綻などの腐った実を知りました。

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