自らサタンとなった霊者について
サタンは、神の存在を否定してませんが、神の属性を否定しました。彼は自分の都合のために神の動機や、やり方(方法、扱い方)に疑問を投げかけました。
彼は、神の属性の逆のことを望みました。
彼は永続し得ない粗末なものを自ら選択しました。
その責任は彼自身のもので、自分がそうなったことで他のものを責めることはできません。
神の霊は神の属性の反映であり、サタンはその霊を退け自らの独自の霊つまり神の霊と調和しない推論、気質、態度を断固として顕にしました。
そのようなものには倫理的に、法的に、物理的にもリセットは不可能でしょう。
それは滅びの道の選択であり、自ら選んだ滅び(存在の永遠の消滅)に至るしかありません。
永遠者の霊(属性)と調和できないもの、調和したくないもの(調和を拒絶するもの)に、そのものが嫌う命の恵は及びません。
そのものは神の属性(愛や親切など)を嫌い、侮り、自ら無機物に戻ることを望みそれを選んだことになります。
それも一つの選択であり、神はそのものの心の欲望に従ってその者を扱われるでしょう。
神の霊の表れ
ガラテア 5:22-23
22 一方,霊の実は,愛,喜び,平和,辛抱強さ,親切,善良,信仰,23 温和,自制です。
上記の神の霊に調和できない霊
自分中心、自分の欲望を優先する、争いや暴力を好み、我がまま、他のものの必要に無関心、冷淡、他人の痛みが分からない、うそつき、偽善、傲慢、親切を侮り、疑い深い、他のものを支配、利用することを好み、第一の地位を占めたがる、などの霊を持つものは神の霊に調和し得ませんし、神の霊の顕現を不快に感じるでしょう。
神の霊に対する罪
神の霊の顕現を拒絶することは神の霊に対する罪と言えます。
その罪があるかどうかは人が判断できません。
神ご自身がご自分に対する罪の程度を量られるでしょう。
神の霊と調和しない汚れた霊を実例から学ぶ
ヨブを試みたサタンの霊
サタンはヨブの神に仕える動機を疑いヨブを試すことを求めました。このようなことを思いつき平気で実行できる者の精神状態、気質、霊をどう思いますか。
神の思いやり深い清い霊に調和しますか。
ヨブ記 1:9-11, 13-21
9 するとサタンはエホバに答えて言った,「ヨブはただいたずらに神を恐れたのでしょうか。10 あなたが,彼とその家と彼の持っているすべてのものとの周りにくまなく垣を巡らされたではありませんか。彼の手の業をあなたは祝福されたので,その畜類は地にふえ広がりました。11 しかし逆に,どうか,あなたの手を出して,彼の持っているすべてのものに触れて,果たして彼が,それもあなたの顔に向かってあなたをのろわないかどうかを[見てください]」。
13 さて,彼の息子と娘たちが長子である彼らの兄弟の家で食べたり,ぶどう酒を飲んだりしていた日のことであった。14 そして,使者がヨブのところに来て,言った,「牛がすき返し,雌ろばはその傍らで草を食べていましたが,15 そのとき,シバ人が襲ってきて,これを奪い,従者たちを剣の刃に掛けて討ち倒しました。それで,私が,ただ私ひとりが,どうにか逃げましたので,あなたにお知らせ致します」。
16 この人がなお話しているうちに,他の人が来て,言った,「神の火が天から下り,羊と従者たちの中で燃え盛り,これを食らい尽くしました。それで,私が,ただ私ひとりが,どうにか逃げましたので,あなたにお知らせ致します」。
17 その人がなお話しているうちに,ほかの人が来て,言った,「カルデア人が三つの分団になり,らくだに突進して,これを奪い,また従者たちを剣の刃に掛けて討ち倒しました。それで,私が,ただ私ひとりが,どうにか逃げましたので,あなたにお知らせ致します」。
18 このほかの人がなお話しているうちに,さらにほかの人が来て,言った,「あなたのご子息や娘さんたちは,長子であるそのご兄弟の家で食べたり,ぶどう酒を飲んだりしておられました。19 すると,どうでしょう,荒野の地方から大風が吹いて来て,家の四隅を打ったため,それが若い人たちの上に倒れて,皆さまは死なれました。そして,私が,ただ私ひとりが,どうにか逃げましたので,あなたにお知らせ致します」。
20 そこでヨブは起きて,そのそでなしの上着を引き裂き,その頭の髪を刈り取り,地に伏し,身をかがめて,21 こう言った。
「わたしは裸で母の腹を出た。
わたしは裸でそこに帰ろう。
エホバが与え,エホバが取り去られたのだ。
エホバのみ名が引き続きほめたたえられるように」。
22 このすべてのことにおいてヨブは罪をおかさず,また神に不当なことを帰さなかった。
ヨブ記 2:1-8
1 その後,[まことの]神の子らが入って来てエホバの前に立つ日となり,サタンもまた彼らのただ中に入ってエホバの前に立った。
2 そこでエホバはサタンに言った,「一体,あなたはどこから来たのか」。すると,サタンはエホバに答えて言った,「地を行き巡り,そこを歩き回ってきました」。3 するとエホバはさらにサタンに言われた,「あなたはわたしの僕ヨブに心を留めたか。地上には彼のような者,とがめがなく,廉直で,神を恐れ,悪から離れている人はひとりもいないのだが。その上なおも彼は自分の忠誠を堅く保っている。あなたはわたしを駆り立てて彼に向かわせ,理由もなく彼を呑み尽くさせようとするのだが」。4 しかしサタンはエホバに答えて言った,「皮のためには皮をもってしますので,人は自分の魂のためなら,持っているすべてのものを与えます。5 逆に,どうか,あなたの手を出して,彼の骨と肉にまで触れて,果たして彼が,それもあなたの顔に向かってあなたをのろわないかどうか[を見てください]」。
6 それゆえ,エホバはサタンに言われた,「さあ,彼はあなたの手中にある! ただし彼の魂には用心せよ!」7 そこでサタンはエホバのみ前から出て行き,ヨブの足の裏から頭のてっぺんまで悪性のはれ物で彼を打った。8 それで彼は自分のために土器のかけらを取り,それで身をかいた。そして彼は灰の中に座っていた。
イエスの奇跡的な癒しを不快に感じ激怒した宗教指導者たちの霊
マルコ 3:1-6, 28-301 [イエス]はもう一度会堂の中に入られた。すると,片手のすっかりなえた人がそこにいた。2 それで人々は,安息日にその人を治すかどうかを見ようとして,じっと彼を見守っていた。彼を訴えようとしてであった。3 すると,[イエス]はその片手のなえた人にこう言われた。「立って,中央に[来なさい]」。4 次いで彼らにこう言われた。「安息日に許されているのは,善行をすることですか,悪行をすることですか。魂を救うことですか,殺すことですか」。しかし彼らは黙っていた。5 それで[イエス]は憤りを抱いて彼らを見回したのち,その心の無感覚さを深く憂えつつ,「あなたの手を伸ばしなさい」とその人に言われた。そこで彼が伸ばすと,その手は元どおりになったのである。6 すると,パリサイ人たちは出て行き,すぐにヘロデの党派的追随者たちと協議を始めた。[イエス]に敵し,これを滅ぼそうとしてであった。
28 あなた方に真実に言いますが,人の子らは,冒とく的な仕方でどんな罪また冒とくを犯したとしても,すべてのことは許されます。29 しかし,だれでも聖霊を冒とくする者には永久に許しがなく,その者は永遠の罪を負うのです」。30 これは,彼らが,「彼には汚れた霊がついている」と言っていたためである。
マタイ 12:9-14, 22-24, 31-32
9 その場所を去ってから,[イエス]は人々の会堂に入られた。10 すると,見よ,片手のなえた人がいた。それで彼らは,「安息日に[病気を]治すことは許されるだろうか」と[イエス]に尋ねた。彼を訴える理由を得ようとしてであった。11 [イエス]は彼らに言われた,「あなた方のうち,一匹の羊を持っていて,それが安息日に穴に落ち込んだ場合,それをつかんで引き出さない人がいるでしょうか。12 どう考えても,人は羊よりずっと価値のあるものではありませんか。それで,安息日にりっぱなことをするのは許されているのです」。13 それから,その人に向かって,「あなたの手を伸ばしなさい」と言われた。それで彼が伸ばすと,それは元どおりになり,他方の手のように健やかになったのである。14 しかしパリサイ人たちは出て行き,[イエス]を滅ぼそうとして相談した。
22 そのとき人々は,悪霊に取りつかれた,盲目で口のきけない人を彼のもとに連れて来た。そして,[イエス]はその人を治されたので,口のきけなかった人はものを言い,また見えるようになった。23 そこで,群衆は皆ただあっけにとられ,「もしかしたらこれがダビデの子ではなかろうか」と言いだした。24 これを聞いてパリサイ人たちは言った,「この男が悪霊を追い出すのは,悪霊どもの支配者ベエルゼブブによる以外にはない」。
31 「このようなわけであなた方に言いますが,人はあらゆる種類の罪や冒とくを許されますが,霊に対する冒とくは許されません。32 たとえば,人の子に逆らう言葉を語るのがだれであっても,その者は許されるでしょう。しかし,聖霊に言い逆らうのがだれであっても,その者は許されないのです。この事物の体制においても,また来たるべき[体制]においてもです。
ルカ 6:6-11
6 別の安息日のこと,[イエス]は会堂の中に入って教えはじめられた。すると,そこには右手のなえた人が来ていた。7 そこで,書士とパリサイ人たちは,彼が安息日に[病人を]治すかどうかを見ようとして,じっと見守っていた。彼を訴えるすべを何か見いだそうとしてであった。8 しかし[イエス]は,彼らの論議を知っていたにもかかわらず,片手のなえた人に,「起き上がって,中央に立ちなさい」と言われた。それで彼は身を起こして,そこに立った。9 それからイエスは彼らに言われた,「あなた方に尋ねますが,安息日に許されているのは,善を行なうことですか,危害を加えることですか。魂を救うことですか,滅ぼすことですか」。10 そして,彼らすべてを見回してから,その人にこう言われた。「あなたの手を伸ばしなさい」。彼がそのとおりにすると,その手は元どおりになったのである。11 ところが,彼らは狂わんばかりに怒り,イエスに対して何を行なおうかと話し合いをはじめた。
奇跡的な癒しの業を見た一般の人たちの反応は、癒された人々とともに喜び神を賛美するのもでしたが、自らの権威の保身だけに関心のある宗教指導者たちの反応は、怒りに満ち、他人の痛みに冷淡でした。
ルカ 5:24-26
24 しかし,人の子が罪を許す権威を地上で持っていることをあなた方が知るために―」[イエス]はまひした人に言われた,「あなたに言います,起き上がり,あなたの小さな寝床を取り上げて家に帰りなさい」。25 すると,彼は人々の前でたちどころに身を起こし,自分がそれまで横たわっていたものを取り上げて,神の栄光をたたえながら自分の家に戻って行った。26 その時,すべての者は狂喜にとらわれて神の栄光をたたえるようになり,また恐れに満たされて,「今日は不思議な事を見たものだ」と言った。
マタイ 9:7
7 すると,彼は起き上がって,自分の家に戻って行った。8 群衆はこれを見て恐れに打たれ,このような権威を人に与えた神の栄光をたたえた。
マルコ 2:12
12 すると,彼はまさしく起き上がり,すぐに寝台を取り上げ,みんなの前を歩いて出て行ったのである。そのため,彼らは皆ただあっけにとられ,「わたしたちはかつてこのようなことを見たことがない」と言って,神の栄光をたたえた。
ヨハネ 9:30-34
30 それに答えてその人は彼らに言った,「これはいかにも驚いたことです,あの人がどこからの者かをご存じないとは。わたしの目を開けた人ですのに。31 神は罪人たちにはお聴きになりませんが,だれでも神を恐れてそのご意志を行なうなら,その者にはお聴きになることを,わたしたちは知っております。32 昔から,盲人として生まれた者の目を開けたというようなことは聞いたためしがありません。33 神からの人でないなら,この人は全く何もできないはずです」。34 それに答えて彼らは言った,「お前は全く罪のうちに生まれながら,我々を教えるというのか」。こうして彼らは,その人を追い出してしまった。
宗教指導者たちの心に満ちる誇り、自己中心の霊は、神の霊の顕現を不快にみなし、神の霊の強力な働きをサタンに因ると語らせました。この種の意固地で洞察と愛の欠けた言動は神の霊に対する罪になる可能性を秘めています。
そのような訳で、イエスは神の霊に対する罪について言及しました。
マルコ 3:28-30
28 あなた方に真実に言いますが,人の子らは,冒とく的な仕方でどんな罪また冒とくを犯したとしても,すべてのことは許されます。29 しかし,だれでも聖霊を冒とくする者には永久に許しがなく,その者は永遠の罪を負うのです」。30 これは,彼らが,「彼には汚れた霊がついている」と言っていたためである。
イエスの時代の宗教指導者やパリサイ人を含め誰が聖霊に対する罪を実際に犯したのか分かる人はいません。ですからカイン、ソドムとゴモラの人々、ファラオの軍勢、コラとダタン、アロンの息子のナダブとアビブ、ソロモン、ユダイスカリオテなどが聖霊に対する罪を犯したかどうかを推論すことは、思考力の浪費でしょう。
神ご自身の仕事を私たちができるはずがありません。
むしろ、神の清い霊に調和しない言動がもたらす致命的な結末を自覚して自らの霊を神の清い霊に調和させる必要性やその方法を熟考し実践する方がはるかに勝っています。
ガラテア 5:25
25 もし霊(神の霊)によって生きているのであれば,また霊によって整然と歩んでゆきましょう。
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